BLOG リノベーションブログ

マンションのスケルトンリノベーションとは?7つのメリットと5つのデメリットも紹介

 

スケルトンリノベーション

マンションのスケルトンリノベーションというのは、マンションの柱や壁などの絶対に残さないといけない躯体を覗いて、フローリングや天井材、壁材、キッチンなどをすべて取り除くことです。

スケルトン1

ちなみに、躯体だけの状態の部屋を、スケルトンと言います。

躯体そのものは、地震や強風などがあった際にマンション自体が倒壊しないように必要な物なので、触っても削ってもいけないものです。

他には、マンションの共用部に面している玄関や、窓サッシも基本的には変えることができません。そのため、マンションで触れないところを覗いて何もない状態にすることとも言えます。

また、スケルトンリフォームという言葉がありますが、意味は全く同じです。

スケルトンリノベーションはなぜ行うのか?

スケルトンリノベーションを行う理由は、自分のスタイルに部屋の間取りを変更すること(3LDKを広々した1LDKにするなど)を主な目的に行います。

また、よく中古で売りに出ている、築年数30〜40年ほどのマンションの場合、和室を洋室に変えたり、カーペット敷きのところをフローリングに変えるなどの際、下地からやり直さなければいけないこともあり、部分的なリフォームをするよりも費用が安くなることもあります。

そもそもリノベーションは、革新などの意味合いを含んでおり、元の状態から綺麗にするだけではなく、使いやすさを改善させるために行うものなのです。

もちろん。住居としての使いやすさだけでなく、デザイン面でも大幅な変更ができます。

スケルトンリノベーションのメリットとデメリット

スケルトンリノベーションを行うにあたり、良いこともあれば悪いこともあります。

ここでは具体的なメリットとデメリットをご紹介したいと思います。

スケルトンにする7つのメリット

1.好きな間取りに変更できる

間取り変更マンションはすべて間取りが決まっていますが、2人家族で3LDKの部屋を使うと部屋が余ってしまったりして、無駄なスペースが生まれてしまうことがあります。

スケルトンにすることで、仮に3LDKの間取りの部屋を、リビングが大きな1LDKの間取りにすることもできます。

住む人に合わせた間取りにできるのが何よりも大きなメリットでしょう。

2.部屋すべてにLAN配線ができる

インターネットが必須の世の中ですが、古いマンションはLAN配線が決まった位置にしかなく、モデムなどの置く位置がどうしても固定されがちです。

そうするとインテリアの配置を好きなようにできなかったり、配線が邪魔になったりします。

ただ、すべての部屋にLANケーブルが設置されているとすると、好きな位置にモデムを置けたり、各部屋のインターネットの繋がりやすさが非常に良くなります。

例えば、各部屋で別々の無線LANを置くようにもできます。

3.老後を考えてバリアフリーにできる

築年数の古いマンションはどうしても様々な段差があります。

特に昔の和室は、2センチほどの戸の段差(敷居)があるので、老後はつまづいて転倒する可能性も無視できません。たった2センチの段差でも高齢になると大きな障害です。

スケルトンにすることで、段差がないだけでなく、廊下を広くして車椅子を使いやすくすることもできるようになります。

4.断熱性をあげることができる

築年数の古いマンションは断熱性が低いことがあります。また、時代とともに断熱材の性能もよくなっています。

スケルトンにすることで、新しい断熱材を入れることができるので、冬場に寒くなりやすい部屋が暖かくなったり、また暖房の効率がよくなり電気代の削減にも役立ちます。

5.水周りの使いやすさの改善

部分的なリフォームでもできることではありますが、玄関から遠かったキッチンを玄関の近くに大移動して、買い物後の動線をよくしたりすることができるようになります。

特に水周りは配管の兼ね合いで移動が難しいのですが、スケルトンにするとある程度は好きな場所にキッチンやトイレなどの水周りを配置することができるようになります。

6.配線や配管が新しくなる

配管古いマンションは、新築時から配線も配管も変わってない可能性が高く、劣化してきています。

劣化した配管は、急に水漏れしたり、配線の場合は漏電の原因となったりと危険です。

ただ、スケルトンにすると配管も配線も新しくできるので、安心です。

 

7.長い目で見た時に低コスト

例えばキッチンを新しくするために部分リフォームをして、数年後にトイレが壊れたからという理由でトイレをリフォーム。

そしてまた数年後にリビングのフローリングがダメになってきたからリビングをリフォームといったように部分リフォームを繰り返すよりも、一度スケルトンにしてしまってからリノベーションをする方が、総コストが安くなる傾向にあります。

 

スケルトンにする4つのデメリット

スケルトンにするデメリットではないかもしれませんが、マンションをリノベーションをする前に確認しておきたいポイントでもあり、スケルトンにする際のデメリットは少なからずありますのでご紹介します。

1.マンションの構造による制約がある

マンションはRC造やSRC造以前に、壁式構造とラーメン構造があります。

ラーメン構造というのは、柱や梁でマンションを支えるのに対し、壁式構造は壁でマンションを支えています。

ここで問題なのは、壁式構造のマンションの場合、部屋の中でもマンションを支えるための構造壁が入っていることがあり、その壁を壊すことができないので好きな間取りにできない場合があります。

ただし、ラーメン構造は、柱と梁で支えているので、ある程度自由な間取りに変更することができます。

2.パイプスペース(PS)の位置次第でできない間取りがある

スケルトン状態マンションの部屋の図面や間取り図には必ず、PSという表記が入っています。

このPSというのはパイプスペースのことで、水周りのメインの配管(マンション全体にかかる)のことです。このパイプスペースの位置は共有部分と同じような扱いになり、移動させることができません。

そのため、パイプスペースの位置によっては好きな位置にキッチンを持ってこれなかったり、パイプスペースからあまりにも離れすぎると工事代金が高くなることもあります。

3.マンションの管理規約による制約がある

マンションの部屋の中は、個人の財産ですが、マンションそのものはマンションの全所有者の共有財産になります。

そのため、マンションの全所有者が快適な生活を送ること、また適切にマンションの価値を維持するためにマンション全体に対してのルールが決められています。

例えば、マンション全体で電力容量が決まっており、誰かがあまりにも電力を使いすぎると他の部屋の人の迷惑になるので、電力が多く必要なIHにしたくてもできなかったりすることがあります。

また、騒音によって全ての部屋の人が住み辛くならないためにも、床の工事を禁止しているマンションもあります。

そういったマンションは和室を洋室にしたくてもできないことも考えられます。

4.仮住まいを探す必要がある

スケルトン状態にするため、住める状態ではなくなります。

そのため、住んでいる人全員が工事が終わるまでは仮住まいに引っ越す必要があります。

工事の種類にもよりますが、ほとんどの場合は数週間で終わるので、日割りで借りることのできるUR都市機構の住宅、ウィークリーマンションや仮住まいOKの短期賃貸マンションを利用することになるかと思います。

また、ウィークリーマンションなど備え付けの家具がある場合は荷物を預けるコンテナをレンタルする必要も出てきます。

 

スケルトンリノベーションは大きな工事だからそれだけ期待ができる

スケルトンリノベーションを行うと、大幅な間取り変更ができるので、お風呂を広くしたり、玄関を広くしたり、トイレを広くしたりと、様々なことが行えます。

日常的に感じている悩みを一気に解決することもできれば、憧れのデザインの間取りにすることもできます。

その分、工事費用も高くなってしまいますが、それ相応の満足を得られるものでもあります。

部分リフォームをお考えの方は、スケルトンリフォーム(リノベーション)もぜひ視野に入れて見てはいかがでしょうか。

 

関連記事

クッキー(cookie)の広告配信利用について ©株式会社カワグチコーポレーション
pagetop